ゲーム語り

【スプラ2はつまらない】1より劣化してしまった理由をガチ勢が考えてみた

【スプラ2はつまらない】1より劣化してしまった理由をガチ勢が考えてみた

皆さんこんにちは、スプラトゥーン楽しんでますか?筆者は1・2合わせて3000時間程度はプレイしているほどやり込んでいましたが、2018年12月のプレイ時間はほぼ0。

そうです、そうなんです。スプラトゥーン1の発売日2015年5月18日から毎日欠かさず数時間プレイしてきていたのに、今や全くプレイしなくなってしまいました。

その理由は色々あって、例えばスマブラが発売したとかあるわけですが、1番はやっぱり「単純につまらないから」です。今までスプラ2を不満がありながらもプレイしてきましたが、1ヶ月間このゲームから離れてわかりました。このゲーム、色々欠陥がありすぎるわ。

ということでこの記事では、1の時代から合わせてトータル3000時間以上プレイしてきた筆者が、

[say]スプラトゥーンはつまらない[/say]

という結論に達した経緯や理由を述べていこうと思います。

なお、この記事で使用しているゲーム画像は、全てNintendo Switchの「Splatoon2」から引用しているものになります。

【2020.11.10:追記】

スプラ2をこの記事内でボロクソにこき下ろしてますが、なんだかんだで現在、スプラ2を楽しく遊んでいます。『スプラトゥーンは好きなのに、なんとなく楽しめないのが嫌だ』という方は、この記事に加えて以下の記事も読んでみてください。

[kanren id="1798"]

スプラトゥーン1の時代を振り返ってみる

Splatoon (スプラトゥーン) [Wii U]

冒頭からスプラトゥーンのことを盛大にディスっているわけですが、スプラトゥーン1の時代はなんだかんだで2にバトンタッチするまで永遠にプレイしていました。

なので、まずはスプラトゥーン1時代の古き懐かしい思い出を振り返っていこうと思います。

[say]あんなに大好きだったスプラ、どうしてこんなことになっちまったんだ・・[/say]

スプラトゥーンを最初にプレイした瞬間は死ぬまで忘れない

筆者の思い出話になってしまうのですが、最初に筆者がスプラをプレイしたのは1の「完成披露試射会」と称する無料体験版でした。「ゼルダの伝説風のタクトHD」がやりたくて勢いでWii Uを手に入れた筆者でしたが、他に目ぼしいソフトがソフトがなかったので、

[say]イカのゲーム?訳わからんけどとりあえずやってみるか[/say]

って感じで無料体験版である試射会をプレイしたのがキッカケ。なので期待は全くなかったのですが、初めてスプラをプレイしたあの瞬間は死ぬまで忘れません。度肝を抜かれました。

筆者はスプラをプレイするまで「ゲームは趣味程度」のものでしかなかったのですが、初めて「趣味以上の存在になってくれる」、そう確信するほどの面白さで、操作方法やゲーム性など全くわからなかったにも関わらず、とにかくインクリングを動かしているだけで楽しかったんです。

インクをわかばシューターから発射する爽快感、自分で塗ったインクに潜って移動する疾走感、相手とのアツイ打ち合いを制した快感・・スプラをプレイする上での全てが素晴らしい体験でした。

「無敵・リッター・スパショ」理不尽まみれだったけど最後までプレイした

とまあ、筆者の人生観すら変えるほどの衝撃を感じられた完成披露試射会を経て、即正規版の購入を決意。試射会中にDL版を購入し、最速の発売日前の22時にプレイ開始!

初めはガチマッチそのものが解禁されておらず、永遠にナワバリバトルをプレイ。勝っても負けても楽しくて、ガチマッチが解禁されるまであっという間でした。

そこからわかばシューターで当時のカンストである「A+99」まで登りつめ、S・S+が解禁されてからはプロモデラーPG、通称銅モデにてS+99カンスト達成。この過程にはダイオウ・バリアの無敵、遠距離・中距離・近距離最強のリッター、射程ほぼ無限の瞬殺弾スパショなどなど、様々な理不尽まみれだったものの、気がつけばスプラ2の発売まで2年間1日も欠かさずにプレイし続けました。

数々の理不尽があったにも関わらず、それでもプレイし続けられたワケを考えてみると・・、自分も理不尽が使えたからだと思います。目には目を、歯には歯を、理不尽には理不尽をって感じで、どれだけ酷い理不尽を通されても、自分も理不尽を押し付けられるから楽しい。

これがスプラ1の楽しさの本質かなーと現在は回想しております。

人生をかけてスプラトゥーン2、3、4・・をプレイしようと誓ったのに・・

とまあこんな具合に、最後の最後までスプラ1をやり続けた筆者、

[say]2が発売されても3の発売日までひたすらにやり続けるんだろうなぁ[/say]

と良くも悪くも悟っていたワケですがね、蓋を開けてみれば途中でモチベが燃え尽きました。文字通り、人生をかけてスプラをプレイしていこうと決意したにも関わらず、どうしてこんなことになってしまったのか。。悲しいですが、これが現実。

この記事を読んでいただいている皆様も、きっと筆者と同様にスプラ2というゲームに対して冷めてしまった方が多いと思います。実際のところ、amazonにてスプラ1,2の評価をそれぞれ見てみても、それはハッキリしているのですから。

[rate title="スプラ1・2のamazonの評価"]
[value 4.5]Splatoon[/value]
[value 3.5]Splatoon2[/value]
[value end][/value][/rate]

以上がamazonでの評価ですが、星1個分も違うんですよね。しかも、スプラ2に関しては「酷評」とも言えるレビューが結構あります。もちろん、1と2ではレビューの数が段違いですから、直接的な比較自体にそれほどの意味があるわけではありません。

しかしながら、「スプラ1の方が面白かった」という個人的な評価は、あながち間違っていないのかなーとも思うわけです。

ということで次の章では、スプラ2がスプラ1よりつまらなくなってしまった理由について、個人的な見解を述べていこうと思います。

スプラトゥーン2がつまらなくなったワケ

Splatoon 2 (スプラトゥーン2) - Switch

では早速、スプラ2がスプラ1よりもつまらなくなってしまった理由、個人的見解をつらつらと述べていこうと思います。

皆さんと共感できる部分があれば幸いです。

1:飽きた

まずは単純に飽きたってのがあると思います、元も子もないですが(笑)

そもそもスプラ1では、当然ですがスプラトゥーンというゲームに対して何も知らないまっさらな状態でプレイすることができたわけです。それゆえ、筆者の目にはとても新鮮に映りましたし、だからこそ2年間もずーっとプレイできたのだと思います。

一方スプラ2は、新規で入ってきた方ももちろんいらっしゃいますが、当然筆者のような1から流れてきた人間もいるわけで。ゲームシステム自体はほぼ一緒ですから、そりゃこんだけ長い間やってれば飽きるってもんですよね。

ただこの事実を別の視点から見れば、

「ユーザーを飽きさせない工夫が不十分だった」

という面もあると個人的には思っています。

ガチアサリ・サーモンラン以外に新規要素なし。オフラインを充実させてくれ。。

前作から大きく変わった点は

[list class="stitch-orange"]

  • ガチアサリの実装
  • サーモンランの実装

[/list]

このくらいで、他の変更点は言わばマイナーアップデート(小さな変化)に過ぎません。様々なブキが追加されたという事実もあるにはあるのですが、逆に増え過ぎてユーザーからすればどれを使えばいいのか迷ってしまう一面もありますし、何よりこれだけブキ種を増やしてしまうとバランス調整が難しくなってしまいますしね。

例えばね、スマブラだったらいいんですよ。あのゲームはキャラゲーなので、キャラが増えれば増えるほど喜ぶ人が単純に増えますからね。でもスプラは違う。増やせばいいってもんではなく、むしろゲームに関わる根本的な部分を変更・充実させていく必要があると思っています。ルール(レギュラー・ガチマッチ)とか、オフライン要素の追加とかね。

単純にブキ・サブ・スペを増やすってのはわかりやすい「飽きさせない工夫」のように思えますが、そもそもゲームシステム自体に慣れてしまっている部分がユーザーにはあるので、これからは別の視点を持って欲しいものですね。

2:特定のブキ種(マニューバー)が理不尽なほど優遇されている

(この部分を執筆している当時マニューバーが流行っていたので、その当時の気持ちで見てみてください)

スプラ2がつまらない理由の2つ目には、特定のブキ種が優遇されまくっているという点が挙げられます。具体的に言えば、マニューバーですよね。

ここで筆者が言いたいのは、「マニューバーが強い」ってことではなくて、「マニューバーはおかしい」ってことなんですよ。スプラのような対人戦がメインになるゲームには、いわゆる「強キャラ・強武器」というものの存在はあって然るべきです。この点は筆者も同意します。

でもね、それでもやっぱりマニューバーはおかしい。そして、マニューバーがおかしいと思っている理由は、

[list class="stitch-orange"]

  1. 塗り無視のスライド
  2. ギアパワー無視のスライド

[/list]

主にこの2つ。順を追って説明していきます。

塗り無視のスライド

マニューバーはスライドという固有のアクションを備えていますが、これがスプラトゥーンというゲームを根本から否定するシステムとなっています。そもそもこのゲームは

「塗ってナワバリを確保して、ゲームを有利に進める」

ということがゲームデザインの根底にあるわけです。このシステムがあったからこそ、「下手な人でも塗るという行為でチームに貢献できる」という考え方が生まれ、1,2で今までFPS・TPSをやったことのないライト層の人気をもぎ取った背景があります。言い換えれば、「塗る」という行為は、スプラトゥーンをスプラトゥーン足らしめる絶対的な柱だったわけです。

しかし、マニューバーの登場によって「塗る」という行為の価値は相対的に下がりました。なぜなら、マニューバーは相手インクの中を360度自由に2回(クアッドは4回)移動可能であり、さらにスプラマニューバーコラボ(マニュコラ)に関してはカーリングボムを投げるだけで、相手陣地を縦横無尽に駆け回ることができるからです。

マニューバーのこういった特徴は、塗りを広げていくことを否定するのはもちろんのこと、「相手をキルする」ことを開発側が奨励しているとユーザーに受け取らせることも十分可能。こうしてスプラ2は、他のFPS・TPSとなんら変わらない「キルゲー」へと堕ちてしまったわけだ。

別にキルゲー自体を否定しているわけではなく、全世代向けに発売しているこのゲーム、さらに天下の任天堂が、「相手を殺す」ことに特化させてしまっているという事実に対して、筆者は落胆しています。スプラ2というゲームデザインなら、別に任天堂じゃなくても作れるわけで、個人的には任天堂にしかできない、もっと夢があって、全ての年代の人間が健全に楽しめるゲームになって欲しかった、そう思っています。

なので、スプラ3ではキルより塗りにフォーカスしたゲームデザインにすべきです。まあでも、どうせどんなゲームデザインのスプラ3が出ても売れることに変わりはないわけで、ここがスプラというゲームの闇でもあるわけですが。

ギアパワー無視のスライド

マニューバーのスライドは、ギアパワーについても理不尽感を演出しています。具体的には「受け身術」というギアパワーを丸々1個無駄にするという暴挙ですね。

これはね、マジでおかしいと思いますよ。他の武器がメインギアパワー1個使ってやっとこさ受け身のアクションを取れるにも関わらず、マニューバーはデフォルトの状態で受け身可能。さらに最悪なのが、マニューバーの「セルフ受け身」にステルスジャンプを組み合わせることで、ほぼノーリスクで前線へとスーパージャンプが可能になってしまうという点です。

普通に考えてみればわかることですが、このゲームでスーパージャンプほど強いアクションはありません。なにせ、自分が戦線へと加わるまでの時間を圧倒的に短縮できるわけですから、チーム全体への貢献度は計りしれません。それをデフォルトの状態でできちゃうわけですから、そりゃマニューバー強いよ(笑)こういった背景があり、「デスすることのリスク」が大幅に下がり、結果マニューバー勢の強気な行動に拍車をかけてしまうわけです。

他のブキが「デスしない」ことを意識して正確に立ち回っているにも関わらず、復活短縮ガン積み・ステジャンのいわゆる「ゾンステ」にカスタマイズしたマニューバーはデスを恐れずガンガン攻めてきます。そしてスライドのワンチャンに全てをかける。ここでキル出来れば御の字ですし、デスしても「ステジャン&セルフ受け身」で安全かつ迅速に戦線まで復帰する。この一連の行動が弱いわけないですよね。

しかも、ステジャンを見破ってジャンプマーカー付近で着地狩りをしようと待機していても、セルフ受け身により返り討ちにされるという意味不明過ぎる現象が起きることすら稀ではないのだから驚き。なぜスパジャンからのスライドを不可にしないのか全く理解できませんが、もし3でマニュを続投するならば、この仕様は見直して欲しいと思っています。絶対におかしい。

[say]他のブキで頑張ってウデマエを上げててもなかなか上がらず、マニュコラを使うと面白いように勝てるようになる。これがゲームってもんですが、もうちょっとブキ間のバランスを考えて欲しいものだぜ。。[/say]

3:バランス調整が的外れ

マニューバーの項目と若干かぶる部分がありますが、スプラ2のバランス調整があまりにもひど過ぎるという点もスプラ2をつまらなくしている原因の1つです。

今のご時世、ゲーム発売してからが開発の本番とも言われるくらい、発売後のバランス調整が重要になっていて、現にバランス調整に失敗したゲームが爆死するなんてことも珍しくはありません。そのくらいバランス調整は重要なわけですが、スプラ2のバランス調整はあまりにも・・ね(笑)

でもね、任天堂も頑張ってはいるわけです。実際、スプラ2に入ってから「レベルデザイナー」と称する、バランス調整を専門に行う人間を雇ったりしているわけですし、その頑張りは認めます。

引用:任天堂、スプラトゥーン2のレベルデザイナーを募集。経験不問 - engadget

バランス調整をする為の人材に給料を支払っているわけですから、任天堂のスプラ2にかける想いはホンモノであるわけです。でも、これだけしても全然ダメ。バランス調整がお世辞にも上手く出来ているとは到底思えません。

ではどうして、レベルデザイナーという専門の人員まで確保し、任天堂が本気でレベルデザインを行なっているにも関わらず、バランス調整が上手くいかないのでしょう?

スプラチャージャーはスプラ2の悪い意味での象徴

この理由は単純で、そもそもこのゲームが発売した時点で、「バランス調整は不可能」ということが決まってしまっているからです。より分かりやすくいえば、

「ユーザー自身の技術に依存する要素があまりにも多過ぎる」

ことで、バランス調整を自分たちで困難にし、結果的に自分たちの首を締める事になっているから。

例えばですが、これはスプラ1のスペシャルウエポンを考えてみるとよく分かります。

[list class="stitch-orange"]

  • バリア
  • メガホンレーザー
  • ダイオウイカ
  • スーパーショット
  • ボムラッシュ
  • スーパーセンサー
  • トルネード

[/list]

これでスプラ1のスペシャルは全部ですが、どのスペシャルも「とりあえず発動するだけで仕事はできる」んですよね。バリアやダイオウは言わずと知れた無敵スペですし、スーパーセンサーに関しても使うだけでもう強い。スーパーショットやメガホンレーザー、トルネードも相手やエリア・ヤグラ・ホコといったオブジェクトに打ち込むだけで、どれだけ使う人が下手だったとしても最低限の仕事はしてくれます。

要するに、スプラ1のスペシャルは

「誰が発動させても一定の仕事はしてくれる」

スペシャルが揃っていたわけなんですよ。では一方で、スプラ2のスペシャルを考えてみると、「誰が発動させても一定の仕事はしてくれる」スペシャルって、実は全然ないんですよね。その最たる例がプレッサーです。

ハイパープレッサーというスペシャルは、射程無限、障害物無視のレーザービームを発射するスペシャルであり、2018年12月のバランス調整がされるまでは、ウデマエXにおいて猛威を振るっていたスペシャルでした。ヤグラ・ホコを確定で止めることができる時点で弱いはずはなく、逃げてもマップを確認すれば相手の動きが見えるので、対処法がほぼない(唯一ジャンプ短縮を積んだスーパージャンプをすることで、対策は一応可能)。文字通り「発動されるだけで非常に強い」スペシャルだったわけです。

しかし、これはあくまで「ウデマエXだけ」の話であり、言い換えればプレッサーは「ある程度の技術を持っている人間が使えば強い」ということになります。さらにこの事実を裏返せば、

「低ウデマエ帯の人が使うと弱いスペシャル」

ということにもなり、要するに使う人間の技術レベルに応じて、最強クラスから最弱クラスになってしまうスペシャル、それがプレッサーというわけです。現に低ウデマエ帯の方にとってみれば、

「プレッサー発動中にマップを開いて相手を確認し、そこにピンポイントでプレッサーを命中させる」

なんてことは不可能に近いため、ウデマエX帯の人間と比較して、あまりにも大きな差が開いてしまうのですね。

また、これと同じようなスペシャルが「スーパーチャクチ」であり、ウデマエXでは「発動してくれてありがとう」なんてレベルで、チャクチ発動前に撃ち落とすことが可能でした。チャクチは発動前に上昇するので、そこに自分の弾を合わせれば発動前にキルすることが出来るという仕組みで、「ある程度の技術を持っている人間」からすればゴミのように弱いスペシャルだったわけです。(今は色々強化されてるけどね)

一方で、低ウデマエ帯では事情は違ってきます。低ウデマエ帯の「ある程度の技術を持っていない人間」からすれば、チャクチを撃ち落とすことは不可能。よって、彼らからすればチャクチは百発百中で発動できる「最強スペシャル」であり、面白いようにチャクチでキルを取ることが可能となるのです。

とまあこのように、

[list class="stitch-orange"]

  • プレッサー:高ウデマエ帯で強く、低ウデマエ帯で弱い
  • チャクチ:高ウデマエ帯で弱く、低ウデマエ帯で強い

[/list]

同じスペシャルでも、使う人によって尋常ならざる差が生まれているのが、スプラ2だと筆者は結論付けています。

上が喜び下が泣く。下が喜び上が泣く。まさに八方塞がり

では、もしこのような状況で、プレッサーのバランス調整をしようと思ったら、一体どうすればいいでしょうか?

[box class="box18"]このゲームに時間をかけてガチでやり込んでいるのはウデマエXの人間たちだから、彼らに合わせてプレッサーを弱体化させればいいのでは?[/box]

という意見は、一見すると理にかなっているかもしれませんが、これはナンセンスです。なぜなら、ウデマエXは全体から見ればほんの数%でしかなく、大抵の人間は「ある程度の技術を持っていない人間」であり、プレッサーを強く使えないためです。こんな状態でさらにプレッサーを弱くしてしまったら・・。

ほんの数%のウデマエXの人間たちに合わせるためのバランス調整をしてしまったら、全体としてのユーザー満足度は著しく下がってしまうことは明らかですよね。

では一方で、

[box class="box18"]プレッサーを強く使えない大多数の人たちのために、プレッサーを強化すればいいのでは?[/box]

という意見についてはどうでしょうか?残念ながらこれもナンセンス。

なぜなら、スプラ2の広告塔は紛れもなく「ウデマエXの人間たち」であり、現にゲーム配信やスプラ甲子園、非公式大会などの大会を盛り上げているのはガッツリやり込んでいる彼らだから。そんな彼らをないがしろにする調整をしたら、スプラ2の盛り上がりは損なわれ、最終的にスプラトゥーンというゲームにとてつもないダメージを与えることになってしまいます。

つまりですね、プレッサーを調整しようと

[list class="stitch-orange"]

  • 弱くしたら低ウデマエ帯の人間が泣く
  • 強くしたら高ウデマエ帯の人間が泣く

[/list]

こうなるわけです。チャクチの調整についてはプレッサーの逆ですね。弱くしたら下が喜び、強くしたら上が喜ぶ・・って感じ。

要するに、プレッサーやチャクチのような「使う人の技術レベルによって強さが大きく変わってしまう」ものになると、バランス調整がめちゃめちゃ難しくなるというか、事実上不可能になってしまうんです。「上が泣くか、下が泣くか」の地獄の二択になり、結局大きくバランス調整できなくなって、ゲーム全体のバランスが崩壊、ひいてはゲーム自体がクソゲーになります。

そして、スプラ2にはプレッサー、チャクチの他にも「使う人の技術レベルで強さが変わる」ブキ・スペシャルが非常に多いというわけ。ブキで言えばクーゲルシュライバーなんかがいい例ですよね。使い方をマスターすれば最強だけど、普通に使うと訳わからないみたいな。スペシャルで言えばバブルランチャーなんかもそうですよね。ウデマエXでは最強だけど、使い方がわからないと何の意味もないスペシャルになってしまいます。

逆にマルチミサイルなんかは誰が使っても同じ効果を発揮するので、このような方向性のスペシャルを揃えるとバランス調整はグッとラクになって、より誰でも楽しめるようなゲームになると思いますよ。まあそれが出来てたのが1だったわけですが。。(笑)

あまりにも適当すぎたメイン性能ギアの実装

スプラ2のバランス性能といえば、おなじみ「メイン性能アップ」のギアパワーについて言及しないわけにはいかないでしょう。運営がこのギアパワーを実装した理由は明白で、

「使用率が低い武器を救済するにはどないせやええんやろ。そや、ギアパワーでブキの性能を上げられるようにすればいいんや!(エセ京都弁)」

まあこんな感じでしょう。例を挙げればプライムシューターやリールガンといった、スプラ2発売当初から不遇すぎたブキたちですね。メイン性能の実装は、よく言えば使用率の低いブキを救済出来るって感じですが、悪く言えば、「もうこいつらどう強化すればいいか分かんねーわ」と、ある種の諦めにも取れてしまいます。

まあユーザーがどっちに捉えるかは、結局はバランス調整の可否によるわけですが・・、結果は盛大な「大失敗」だったので、運営の無能さが改めて浮き彫りになりました(レベルデザイナー解雇した方がいいレベル)。

低ランクではどうかはわかりませんが、少なくともウデマエXでは、メイン性能アップギア実装以降、これまで不遇だったプライムシューターやリールガンが、確かに使われるようになりました。彼らのメイン性能アップの効果は「ダメージ量アップ」で、前作で言う攻撃ギアのようなものですね。

プライムシューターは本来3発当てないとキルを取れないのですが、メイン性能アップをたくさん付けることにより、一発あたりの攻撃力が「50.0」に限りなく近いところまで上昇し、結果的にインクを踏んで微小なダメージを受けている相手を2発で倒すことができる、これがプライムの強さの秘密(これを、疑似2確、と言います)。

これと同じ原理で、リールガンは本来4発当てなければいけないものを、メイン性能により疑似3確にできます。単純にキルを取る速さが上がるわけですから、キルが強いデザインに作られてしまっている本作において、爆発的な人気が出ないわけがありません。

そして現在は、マッチングすると、必ずプライムシューターを持ったイカが1人は存在し、場合によっては8人中3人・4人がプライムを持っているなんてこともザラ。一方リールガンは塗りも強いので、ナワバリの方で暴れ回っています。

これでは、これまで環境で暴れ回っていたマニューバー系統がプライムやリールに変わったに過ぎず、バランスが良くなったとは決して言えませんよね。個人的には両ブキとも射程が長いので、「射程ゲー」に拍車をかけるという意味で、よりクソゲーになったとさえ感じられます。中射程のマニューバーと撃ち合いをしている方がまだ楽しかった。

なにせこちら側はメイン性能アップの効果に対して、何も介入できないわけですからね。前作では防御ギアという、攻撃ギアの効果を相殺するギアパワーがあったので、疑似確定をこちら側で「ずらす」ことが出来ていました。これが、いわゆる「メタ(対策)」と呼ばれるものです。

しかし、スプラ2ではメイン性能アップによるメタが存在しないので、結局「俺もプライム使うしかねーわ」という結論に達し、ここまでのバランスの悪化が生じてしまっています。

一度メイン性能を各武器にプレゼントしてしまっているわけですから、もうプライムシューターやリールガンの強さはどうしようもないでしょう。疑似確定をするのに3.9メイン性能をつけなければいけない・・、位しないと適切な調整は出来ないですから(実質調整不可能ってことです)。

その後のハイパープレッサーの調整などは評価に値しはするものの、時間が経てば経つほどクソゲーになっていくスプラ2というゲーム、早く終わらせてくれませんかね。

ブキの小出し戦略は本当にやめた方がいい

また、このゲームの調整を難しくしている一因の1つに「ブキの小出し戦略」もあげられると思います。ご存知のように、スプラは1の時代から、初期の段階でプレイアブルのブキ・サブ・スペシャルを「温存」しておき、長くゲームを楽しめる戦略を採っています。

確かにこれは、「長期的に楽しみを提供する」という観点から見ると、極めて合理的な「セールス」だと言えますが・・、一方で後になって自分たちの首を絞めることになることを忘れてはいけません。

ではこの戦略がどのように開発側の首を絞めるかというと、

[list class="stitch-orange"]

  • ヒッセン
  • プロモデラー
  • スプラマニューバー

[/list]

以上のブキセットを考えてみれば、簡単に理解できます。スプラ2が発売したのが2017年の初夏でしたが、当時の環境はアーマー持ちのヒッセンが環境トップを握っていました。メインの判定の強さ、クイックボムとの相性の良さ、そして初期アーマーの硬さ、これらが合わさって、一躍環境トップに躍り出たというわけです。

この段階で開発側は、ヒッセンに対し大幅な弱体化を迫り、その後はイカスフィアが大幅に強化され、特にスフィア持ち、かつ塗りが強いプロモデラーが環境を取るという事態に発展。

ここで開発が下した決断は、

[list class="stitch-red"]

  • イカスフィアを弱体化する
  • プロモデラーを弱体化する

[/list]

という2つで、単に「スフィアが強いから」という理由でモデラーが使われていただけなのに、モデラーまで弱体化させられてしまったのです。

さらにさらに、今度は2の目玉であるマニューバーが使用されないからという理由で、マニュ全般の当たり判定を強化するという調整もしました。結果、マニュコラが一年近く環境に居座るという悪夢につながってしまいます(逆にヒッセンやモデラーは調整以後全く使用されず、今になって強化に走るという迷走ぶり)。

とまあ、こんな感じに意味不明な調整を重ねているのがスプラトゥーン2というゲームなのですが、最初からある程度の武器を全て使えるようにしておけば、

[list class="stitch-orange"]

  • ヒッセンの過剰弱体化
  • モデラーの過剰弱体化
  • マニューバーの過剰強化

[/list]

これら全て起こらなかったと言えるでしょう。そもそもヒッセンやモデラーといった短射程武器は、射程こそ命のこのゲームにおいて強いわけがありません。それでも彼らが環境を取っていたのは、初期のメタが回っていない環境、かつユーザー全体の練度の低さが原因であり、結局後の方になって環境を取るのは、プレッサーやバブルといった練度が求められるスペ持ちのブキばかりです。

よって、初期から出し惜しみせずブキをアンロックしておけば、環境初期から各ブキ、スペの研究が進み、

[list class="stitch-orange"]

  • 本来弱い武器が弱体化
  • 本来強い武器が強化

[/list]

このようなバカみたいな調整はされなかったと思ってます。

結局、スプラのような対人ゲーは、小出し戦略のような興行的な盛り上がりよりも、バランス調整が適切にされる「ゲームとしての盛り上がり」の方が、後々になってもたらすメリットは大きいのです。ゆえに、スプラ3では小出し戦略は廃止にし、環境初期から各ブキ・サブ・スペの研究が進むことを望んでいます。

・・が、一方で小出し戦略のメリットというのも決して無視できないんですよね。ちょっとずつ出てくることではしゃいで喜ぶライト層が存在することは間違い無いですし、大多数のライト勢によってゲーム全体が支えられているという側面も忘れてはいけません。

だからこそ小出し戦略はやめられないのかもしれないですが、筆者的には、

[say]スマブラを見習え[/say]

と言いたいですね。スマブラSPはスプラに負けず劣らずの盛り上がりを見せており、海外ではスプラなんかより圧倒的にスマブラの方が人気です。そしてスマブラというゲームは「70キャラ」にも及ぶキャラを最初からプレイアブルとして開放して、なおかつ今作はバランス調整も非常に洗練されています。

最初から使いたいキャラを使える喜びにライト層は歓喜し、全キャラを初期環境から研究できるガチ勢にとってもありがたい。この流れがゲーム全体を鍛え、結果的に「面白い」という評価がくだされ、スマブラSPは不朽の名作「スマブラDX」に負けず劣らずの盛り上がりを見せているのです。

スプラは任天堂の大先輩である「スマブラ」を見習い、興行的な意味でなく、本当の意味でユーザーに寄り添うようなゲームデザインにして欲しいなと、マジで思ってしまいます。素材はいいんだから、あとは調理方法だけですよ。3で変わらなかったら、もうこのゲームは終わりです。

4:メタ(対策)という概念が通用しない

上述したように、スプラ2のバランス調整はお世辞にも上手くいっているとは言えませんが、対人ゲームにおいて「強いものを弱くする・弱いものを強くする」というバランス調整の方法以外にも、実はもう一つやり方があります。そのキーワードが「メタ」と言われるもの。

わかりやすく言えばジャンケンですよね。グーはチョキに強く、パーに弱い。逆にパーはチョキに弱く、グーに強い。っていうのをゲーム単位で行うことでバランスを調整する方向性もあるわけで、これを「メタゲーム化する」と言ったりします。

スプラで言えば、例えばウデマエX帯では2018年12月のバランス調整まではスプラチャージャーがとにかく暴れていました。

[list class="stitch-orange"]

  • メイン:優秀なキル力と塗り性能
  • サブ:スプラッシュボム
  • スペシャル:プレッサー

[/list]

こんな感じに、キル・塗り・サポート全てでトップクラスの性能を誇っており、筆者はこれが嫌でスプラ2を引退したまであります。ですが、さっきの「メタゲーム化」要するに、ジャンケン的な要素が少しでもあれば、

「スプラチャージャーが流行れば、スプラチャージャーを一方的に倒せるリッターが流行る」

ってな感じに、「メタが発生する」わけなんです。でも現実は、リッターなんて全く見ない。その理由には色々ありますが、主なものを列挙すると

[list class="stitch-red"]

  • リッターが一方的にスプラチャージャーを倒せる場面(ステージ)がほとんどない
  • スプラチャージャーのプレッサーでリッターを倒せる
  • リッターに流行るだけの性能がない

[/list]

こんな感じ。スプラ2のステージはどこも障害物や起伏が多く、リッターがスプチャに対して射程の暴力をふるえるステージがほとんどありません。また、リッターの性能自体が不十分ということもありますし、何よりも

「スプラチャージャーのプレッサーでリッターをメタる事ができている」

ってのが最大の要因になっています。「メタる」とは「対策する」と同義語であり、そもそもスプチャ単独でリッターのことを対策できてしまってるんですよね。つまりスプチャは「本来弱点になるはずのリッターも普通に倒せる存在」ということになり、そりゃ強いよねって話になるわけです。

そしてこのゲームのさらに悪い部分は、強いものがあったら他のものを強くすればいいと考えていることで、「グーが強いから他のグーも強くすればバランス良くなる」って方針を一向に崩さなかった点が明らかに足を引っ張っていました。チョキやパーを用意すればもっとマイルドに調整できるのにも関わらず、

[list class="stitch-orange"]

  • マニューバーが弱いからマニューバを強化
  • シューターが弱いからシューターを強化
  • 弱いブキがあるからメイン性能アップを実装

[/list]

こんな感じの計画性のかけらもない調整しかできないというわけです。射程無限のレーザービームをスプチャに持たせたらどうなるかくらい素人でも分かりそうですが、そんなことすら考慮していない無計画さは逆にいっそ清々しいほどですよね。

あまりにもメタを用意するとそれはそれで面白くないですが、もう少しゲーム全体でバランスを考えることで、もっと良いゲームになったのではないかなーと個人的には思っています。

5:劣悪なマッチングによる編成事故に耐えられない

スプラ2をつまらなくしている要素の1つに、マッチングが挙げられます。スプラトゥーンは試合開始前にそれぞれがブキを決定した状態でマッチングされるため、どうしてもブキの偏りが出てきてしまうんですよね。チャージャーが多くなったり、射程差が酷かったり・・まあ色々です。

これがあまりにも理不尽すぎて、もうやりたくなくなる。試合開始前から勝負決まっているってのが多すぎて、それで勝っても負けても嬉しくないですし、楽しくないですよ、マジで。

こっちにボールド・スパッタリー・シャープマーカーがいて、相手にマニュコラ2枚とスシコラいるとか平気で起こりますからね。勝てるわけないじゃん(笑)しかも今作のステージは射程差が顕著に出やすいのが多いので、尚更勝てるわけないですよ。

というわけで、スプラ3が出るなら、この辺はなんとかしてほしいと思います。個人的には部屋に入った時点で味方の編成を確認可能にして、制限時間内に自分のブキとギア選ぶってシステムを望みます。プラベ的な。毎試合やるのはとてつもなくダルイですが、酷いマッチングで負けるよりはマシかなと思っている次第です。

6:チームプレーではなく結局個人によるゴリ押し

スプラ2がつまらない理由として最後に言いたいことが、結局チームプレーは蚊帳の外で、個人によるゴリ押しが強いって話です。

そもそもこのゲームでは、味方と連携させる気がありません。スプラ1発売からもうすぐ4年ですが、未だに試合中に味方へ送信できるメッセージが「ナイス・カモン」の2つしかないって意味がわかりませんね。この2つでどうやって連携とればいいのか開発側に見本を見せて欲しいのですが、まあ要するに個人で頑張ってってことでしょうね。

ここはセオリー通り、事前に定型文をゲーム側に用意しておき、それを十字キーのそれぞれに設定することができる・・なんて当たり前のことをするだけで、もっとユーザー同士の連携は取れるようになると思うのですが、天下の任天堂からすれば副作用である「煽り」などが怖いのでしょう。多分これは一向に実装されないと思いますよ。

まあね、確かに色んなメッセージを設定できることによって、確実にこれを悪用する人間は出てきますよ。そして自社のゲームからこんな人間が出てくることで、お母様世代からの評判が悪化することは、「おもちゃメーカー」である任天堂からすれば避けたいのでしょう。

でもね、マニューバーなんていう殺人兵器を用意している時点で、このゲームは「おもちゃ」ではなく「ゲーム」なんですよ。それでもまだ「万人から愛されるおもちゃ」を作りたいならば、ゲーム全体を見て欲しい。筆者はこう思います。

任天堂の皆さんが全身全霊を込めてスプラトゥーン2を始めとしたゲームを製作していることは、筆者だってわかっています。作ってくれて本当にありがとうって心から伝えたいです。でも、だからこそ、スプラ2における失敗をこの先に繋げて欲しいと、日本のどっかの片隅で私は任天堂の皆様に伝えたい。

勝てない・負ける。それでも面白いゲームを欲している

ということで、この記事はこの辺で締めたいと思います。スプラ2に対するグチに延々と付き合っていただき、ありがとうございました。

1つ言いたいことは、筆者はスプラトゥーンが大好きだということです。今までの人生でゲームなんて趣味以下のものだと思っていた人間が、1,2合わせて3000時間を超えるほどやり込むって、これ凄いことですよ。だからね、筆者はスプラトゥーンが大好きなんです。

だからこそ、言いたいことがたくさん募ったから、こういう記事にしました。任天堂の皆さん、素晴らしいゲームをこれからも期待しています。なんだかんだ言って、スプラ3絶対に買います。願わくば、もっと「優しい」ゲームになってれば嬉しいなぁ。

最後まで読んでいただき、ありがとうございました。何かご意見やコメントなどあれば、遠慮なく↓のコメント欄に書き殴ってください。また、共感してくれた方は、是非是非SNSに共有してくれると泣いて喜びます。

【2020.11.10:追記】

スプラ2をこの記事内でボロクソにこき下ろしてますが、なんだかんだで現在、スプラ2を楽しく遊んでいます。『スプラトゥーンは好きなのに、なんとなく楽しめないのが嫌だ』という方は、この記事に加えて以下の記事も読んでみてください。

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亜鈴
どうも、Webライターの亜鈴です。このブログは別に大したものではなく、自分が感じたことや思ったこと、おすすめしたい商品など、色々なことを自由に書き連ねていく場所、つまり日常譚です。自分の経験が誰かの役に立ったら嬉しいなぁ。