アニメ語り

【最速レビュー】灰と幻想のグリムガル12巻を読んだ感想

【最速レビュー】灰と幻想のグリムガル12巻を読んだ感想

2018年3月25日にようやく灰と幻想のグリムガルの新刊が発売されました。前回のlevel.11からかなりの期間が空いていたし、さらに発売日が順延しまくっていたということもあって、ついに新刊を読むことができることに心から感謝。ありがとう、十文字先生。

そして、グリムガル大好きな筆者は、早速level.12「それはある島と竜を巡る伝説の始まり」を読破しましたので、その率直な感想を述べていこうと思います。ラノベとは思えないほどに読者を魅了する作品なので、気になる方は是非読んでみてください!

なお、level12までをも含めた盛大なネタバレが含まれていますので、気になる方は気を付けてください。

level.12のあらすじと見所

level.12の感想を述べる前に、ここに至るまでの大まかなあらすじをご紹介しておきます。

メリイ復活・いざ東へ

リゾート地

ダスクレルムから火が登る世界ダルングガルへと移って命からがらグルムガルへと戻ってきたハルヒロたちは、ランタをパーティーから失いながらもなんとかオルタナへと目指して足を進めていました。そんな中謎の集落「ジェシーランド」に迷い込み、そこでグォレラと死闘を繰り広げる中で神官であるメリイは命を落とします。

しかし、ジェシーの命をもらうことでメリイが蘇生しグォレラを退けたハルヒロ達は、オルタナへと戻るべくさらに東へ向けて冒険を進めていきました。

いくつもの山を越えていくと、ついに海へとたどり着くことができたハルヒロ一行。人間族と対立している種族達が自由に行き交う都市「自由都市・ヴェーレ」までもうすぐというところであらぬトラブルに。

なんと、モモヒナ率いる海賊に見つかってしまうのです。銃を武装しているモモヒナ海賊団に対して下手に動けないハルヒロ一行は、モモヒナとのタイマンに言われるがまま応じるしかありませんでした。

楽観的に考えていたハルヒロでしたが、モモヒナはカンフーの達人でありさらに魔法使いということで、あっという間に負けてしまいます。結果、無事に?海賊の仲間入りを果たしたハルヒロ達は、色々あってエメラルド島で新たな伝説を作ることに・・

level.12の見所

level.12までのあらすじを確認したところで、level.12の筆者なりの見所もご紹介しておきます。

メリイはどうなる?

やはり気になるのが、メリイのことです。メリイは一度、グォレラの手によって命を失いましたが、ジェシーの「2回目」の死によってメリイの「2回目」の生が始まりましたから、「メリイがどうなっているのか」という点が見所になることは間違い無いでしょう。

読む前の筆者の予測としては、たった今申し上げたように生き返るというよりは「2回目の生」といった解釈になりそうな気がします。ジェシーは蘇生行為の前後で特に変わらないと言っていましたが、本当かなぁと疑ってしまいますから。

また、ハルヒロとの関係性についても注目したいところ。セトラとの三角関係はなんかまためんどくさそうなことになりそうですよね(笑)。

モモヒナ海賊団だと!?

個人的にはメリイよりこっちの方が気になっていましたが、「モモヒナ海賊団」がlevel.12にて登場することが刊行前に明らかになりましたね。

わからない方のために説明しておくと、グリムガルと同一の世界観で十文字青先生により執筆されている「大英雄が無職で何が悪い」に登場するキャラクターの中に、モモヒナというカンフー使いの魔法使いが存在していたんです。ちなみに大英雄〜は現在3巻まで刊行されています。

したがって、モモヒナが出てくるということは大英雄〜の主人公であるキサラギをはじめとした個性豊かなキャラクター達が登場するということになるので、こことの交わりも非常に楽しみですね!

ランタがいなくなってかなり読み進めやすくなりましたが、ギンジーが出てくることを考えるとちょっと気が滅入ってくる方もいるかもしれませんが(笑)。

ランタはまだか?

あとは、ランタがどうなるのかという点も気になります。まあこれはそれほどではありませんが、ランタというよりもランタが現れた時の全員がどういった反応をするのかが楽しみですね。

いずれ交わることにはなると思いますが、いつ交わるのかという点に期待しています。

以上がグリムガル12感の見所になりますが、メリィ、キサラギ御一行、ランタ・・と、気になる部分が非常に多いですよね・・(笑)ここから先はネタバレになるので、12感を読んでみたいと感じた方は、ぜひ一度読んでみてください!なかなか読み応えのある1冊となっていましたよ!

グリムガルlevel.12の感想

さて、では本題であるlevel.12を読破した率直な感想を述べていこうと思います。

キサラギは生きていた

大英雄〜は現在3巻まで刊行されていますが、もうしばらく続編が出ていないため、物語はキサラギパーティーがモサを倒してイチカの病を治したところで止まってしまっています。

一応、「小説家になろう」の方で続編が書かれているものの、それもキサラギが海賊に捕縛されてしまうところで止まっていたため、「モモヒナ海賊団」まではかなりのギャップがあったんです。

まあ、キサラギのパーティーの一員であったモモヒナが海賊に属しているわけですから、多分キサラギが海賊に許されて何かおっきなことをしたんだろうと思っていたんですが、その読みは当たりました。

キサラギとハルヒロの交わりに期待

残念ながら今回はキサラギは出てきませんでしたが、それでもグリムガルを舞台とする両作品の主人公が交わるだなんて胸アツな展開すぎませんか?

キサラギとハルヒロは両対称なキャラクターですから、どういった関係性となるかは予想が全くつきませんね。また、大英雄〜の方のキーアイテムである「魔剣ソウルコレクター」が、「元の世界」へと戻るために大きな役割を担うんじゃないか的な予測を勝手に立ててしまっています。

いずれにせよ、筆者的には2つの作品の主人公がクロスする展開は大好きなので、いいぞもっとやれ的な高揚感を感じています。どちらの作品もそれぞれの良さがありますから、大英雄〜を読んでいない人はぜひ読んでみてください!

メリイが意外に普通でよかった

level.11では死んだはずのメリイが生き返りましたが、level.11のメリイが辛そうで今後どうなるんだろうという不安がぬぐえませんでした。

ですが、level.12では思っていたよりもメリイは辛そうではなかったのでとりあえずホッとしましたね。前巻のようにメリイの一人称パートがなかったので、本当は辛いけどそれが描かれていないだけかもしれませんが。

メリイは今まで本当に苦労してきたから早く報われてほしい。そう思わずにはいられません。だからハルヒロ早くアタックしろよ!そういえば、ハルヒロがあまりに何もしないので、セトラに「焦れったくて殺傷したくなる」と言われていたところには思わず笑ってしまいましたね。

ギンジーがうざすぎた(褒め言葉)

海賊船

大英雄〜の方でも大活躍(皮肉)だったサハギンであるギンジーですが、level.12で満を持して登場しました。level.12でもとにかくしゃべるしゃべる。まあこれは予想の範囲内だったのでまだOK。

我慢ならなかったのは、ハルヒロパーティーに対する態度です。海賊の上下関係を利用して、ギンジーはハルヒロ達に対して上から目線で常に対応しているんですよ。

これはね、相当キますよ。ハルヒロ達はもちろんだと思いますし、我々読者も同様です。特に大英雄〜での彼のダメっぷりをわかっている人からすれば、お前ごときか上から目線になってんじゃねえよと思ってしまうと思います(笑)。

まあでも、ランタで身につけた徹底したスルースキルを駆使してだんだんと空気になっていったのが救いでしょうか。。ですが、彼がいなかったら珊瑚列島にてキサラギ達は命を落としていたかもしれないですし、そう考えると許してやってもいいかな。

今後の彼の活躍にも期待ですね( ^∀^)

アンデッドの意外な一面

今まで謎に包まれていたアンデッドの意外な一面も明らかに。

個人的には、アンデッドは「不死の王(ノーライフキング)」の奴隷みたいな感じに思っていて、生物と無生物の中間のような存在といった認識でした。ですが、level.12に出てきた海賊団のアンデッドであるジミーは人間のような心の機微を持っていることがわかったのです。

ジミー曰く、アンデッドは基本的に「苦しみ」を感じることの方が多いようで、睡眠も人間のように快を感じるものではなくむしろ不快に感じてしまうみたいです。また人間やオークのようになりきれないという「実存性」に関して苦悩しているような描写がなされています。

つまり、生きているというよりは「生かされている」ような感覚が強いようで、少なくとも全てのアンデッドが不死の王に忠誠を誓っているような感じではないようですね。

このように不死の王側の勢力であるアンデッドも一枚岩ではないようですから、この後の展開に関わってきそうな気もします。例えば、アンデッドが人間側の勢力に寝返る的な。というより、不死の王がラスボスで、それに対して他の全勢力が結託する的なね。

ユメェェェェェェ

ユメがね。。まさかあんな突然パーティーを離れるとは想像だにしていませんでした。

ユメなりに考え抜いた結論だった

ユメがパーティーを一時抜ける理由は、強くなりたいからというもの。我々読者はハルヒロ視点からものを考えがちですが、おそらくユメも

  • マナト
  • モグゾー
  • メリイ

の3人を自分のせいで失ってしまったと考えているでしょう。誰かのせいとかそういうことではないとは思うのですが、それでもやはり同一パーティーの仲間が死んでしまったら、「自分がもう少し強かったら・・」と思わずにはいられない。

だからこそ、ユメは今回モモヒナの下について強くなりたいと願ったんだと思います。だからって、パーティーの誰にも相談もせず決めるのはちょっと困ってしまうところではありますが、それでもユメはユメなりに色々なことを考えた上での結論だったと思うので、ほんと頑張って欲しいですね。

ハルヒロからすれば青天の霹靂

一方、ユメが離脱するなんて想像だにしていなかったハルヒロはきっと、自分のリーダーとしての資質をまた疑ってしまうことでしょう。ダルングガルではクザクがモグゾーの代わりとしてしっかりと働けているのかに苦悩していることを打ち明けられて、自分は何も見えていなかったことを痛感したはず。

ですが、今回もまたユメが持つ悩みに気がついてあげられなかったため、「成長していない」と考え込んじゃうんではないかと心配です。

また、一読者である筆者自身も、ユメが持つ苦悩に気がついてあげられなかったことを結構反省しています。ユメはよく分からない部分が多いですけど、もっとユメの立場に立って考えてあげる必要がありました。そうしていれば、ユメの決断を心から尊重できていたのではないかと思うんですよね。

筆者はグリムガルが大好きですから、それぞれのキャラクターの目線に立ってあげて、より深く物語に入っていきたいと改めて感じました。

まとめ

アニメが終わってから2年ほど経つグリムガルですが、原作の方はまだまだ続いて生きます。6月にはなんとオーバーラップ文庫からドラマCD付きのlevel.13が発売されるようですから、めちゃめちゃ楽しみですね!

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亜鈴
どうも、Webライターの亜鈴です。このブログは別に大したものではなく、自分が感じたことや思ったこと、おすすめしたい商品など、色々なことを自由に書き連ねていく場所、つまり日常譚です。自分の経験が誰かの役に立ったら嬉しいなぁ。